理事長あいさつ

兵庫アイバンク
理事長
中村 誠
このたび、兵庫アイバンク理事長を拝命しました中村 誠と申します。
現在、神戸大学大学院医学研究科外科系講座眼科学分野教授を務めております。小職自身の専門は緑内障・神経眼科ですが、緑内障で特に手術を受けられた方は、角膜も混濁し、角膜移植を必要とされる方が少なくありません。小職は、大学病院での運営を通して、角膜疾患の臨床支援を行う立場にございますが、兵庫アイバンク理事長として、医療関係者、コーディネーター、アイバンク理事各位、その他ご支援頂いている皆様方とともに微力ながら精一杯尽力する所存です。
さて、角膜は、眼球の正面かついちばん表面の透明なパーツです。その角膜が混濁したり(水疱性角膜症)、角膜が変形したり(円錐角膜)しますと、視力が著しく低下し、ひどい場合、角膜移植が必要となります。
角膜移植を希望される皆様には、アイバンクに登録させていただきます。しかし、登録頂いてから、篤志家からの崇高な角膜の御提供によって移植手術を受けるまでの待機期間は、約1年、あるいは場合によっては2年近くになります。
角膜移植手術により視力を取り戻された皆様は、表情も大変明るくなられ、手術前に家族の介助を必要とされていた方も、手術後はお一人で通院されるようになるのを拝見することに勝る眼科医としての喜びはありません。
また、角膜をご提供下さいました方々のご家族の皆様に、角膜移植を受けられた患者さんの喜びと感謝をお伝えいたしますと、ご提供頂いた篤志家の魂が、新たな目となって、別の方の人生を豊かにしていることに喜んでいただけます。兵庫アイバンクは、この善意の輪がますます広がりますよう、医療関係者と共に、全力を尽くしてまいりたいと存じます。
また、近隣他府県アイバンクとの連携体制の構築を図り、強化・発展に向けて、コーディネーターとともに努力していきたいと考えております。
アイバンク発足当時から多大なるご協力をいただいているライオンズクラブの方々はじめ皆様方のご支援、ご鞭撻を今後ともよろしくお願い申し上げまして、就任のご挨拶とさせていただきます。
沿革
- 平成6年5月19日 財団法人兵庫アイバンクとして設立
- 平成24年4月1日 公益財団法人移行
理事長変遷
- 初 代:有澤 武 理事長 平成6年5月~平成8年6月(2年1カ月)
- 二代目:澤 徳一 理事長 平成8年7月~平成12年6月(4年)
- 三代目:山本 節 理事長 平成12年7月~平成24年3月(11年8カ月)
- 四代目:藤堂 勝巳 理事長 平成24年4月~平成30年3月(6年)
- 五代目:片上 千加子 理事長 平成30年4月~令和6年12月(6年9カ月)
- 六代目:中村 誠 理事長 令和7年1月~現在